手根骨の骨折 三角・月状骨間解離

 手関節の疼痛、可動域制限などがあり、月状骨と三角骨のある尺側部分に圧痛点が見られます。
  XPの舟状・月状骨角は20°以下で手根掌屈変形が認められます。
 XP、手関節正面像では、月状骨三角骨間での両骨間に間隙が存在します。
 月状骨が橈骨の月状骨窩から外れ、尺側に偏位することがあり、これを手根尺側偏位と言います。
 
  後遺障害等級は、手関節の機能障害で12級6号が認定されています。
  当然に、受傷後6か月で症状固定としなければなりません。

 
舟状・月状骨間解離、三角・月状骨間解離における後遺障害のキモ

  1. 通常のXPでは見逃されることが多く、ジクジクした痛みが続くときは、専門医によるMRI、各種ストレス撮影や関節造影検査などで立証しなければなりません。
  2.  

  3. 「主治医に紹介状をお願いする」というのは、オススメできません。主治医をヤブ呼ばわりしていることを意味するからです。
  4.  優秀な整形外科医であれば、診断に自信が持てないときは、知り合いの専門医に対して紹介状を発行、受診を促しています。
     主治医から紹介状が手渡されたのであればともかく、被害者自らが、これをお願いしてはなりません。

     MRIの撮影をお願いするときでも、「お世話になっている弁護士さんに、MRIの画像所見が決め手になるから、先生に撮影をお願いしてくださいと言われています。先生、MRIの撮影依頼を宜しくお願いします。」
     こう言えるのは、賢い被害者です。

    「先生、MRIの撮影をしてください!」これを聞いた医師は、カチンと来るのです。
     なぜなら、その必要性を判断するのは医師の仕事であるからです。
     ものは言い様で決まるのですから、賢い被害者を演じなければなりません。
     

  5. 「治療費が心配で、保険会社に任意一括を依頼する」 というのが必ずしもいいとは限りません。保険会社に治療費を支払ってもらい、治療費の心配をしなくてもいいというのが一番です。
  6.  しかし、保険会社はあくまで、ビジネスとしてあなたに対応しているだけであり、あなたの立場に立って、色々考えているのではないのです。
     保険会社の対応がよろしくない場合には、健保の適用で、30%を自己負担とし、受診していかなければなりません。